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スタンフォード大学のエンジニアは、2050年までに米国を100%クリーンで再生可能な エネルギーに変えるために州ごとの計画を策定

Stanford News June 8, 2015

Stanford engineers develop state-by-state plan to convert U.S. to clean, renewable energy

 進行中の気候変動と闘い、大気汚染の死亡率を解消し、雇用を創出し、そしてエネルギー価格を安定させるための一つの可能性ある方法は、世界の全エネルギー・インフラをクリーンで再生可能なエネルギーで変換することだ。

 これは困難な課題だ。しかし今、新しい研究において、マーク・Z. ジェイコブソン氏、スタンフォード大学の土木環境工学の教授、および同僚、そしてバークレーの研究者マーク・デラッチを含めた研究者達は、50州のそれぞれが2050年までにこのような移行をいかにして達成するか、方法を概説する最初の面々なのだ。50個々の州計画は、インフラストラクチャと我々が現在エネルギーを消費する方法の両方に対し積極的な変化を求めるが、しかし変換は、既存の技術の大規模な実施を通じて、技術的及び経済的に可能であることを示している。

「主な障壁は、社会的なことであり、政治的なことであり、そして産業を変えることだ。障壁を克服する1つの方法は、何が可能であるかについて人々に知らせることなのだ。」とスタンフォードウッズ環境研究所・エネルギープレコート研究所の上級研究員であるジェイコブソンは述べた。「それは技術的および経済的に可能だということを示すことにより、本研究は大規模な変革への障壁を減らすことができる。」

[* 本研究は、”エネルギーと環境科学”のオンライン版に掲載されている。各州の計画をまとめた地図は http://www.thesolutionsproject.org/ で閲覧できる。]

ジェイコブソンと彼の同僚は、各州の現在のエネルギー需要を詳細に調べることから開始し、そしてそれらの需要は2050年までに定番のビジネス条件の下でどのように変化するかを洞察する。各州におけるエネルギー使用の全体像を作成するために、彼らは4つのセクター:住宅、商業、工業、交通 におけるエネルギー使用量を調べた。それから各セクターに対し、石炭、石油、ガス、原子力、再生可能エネルギーについて燃料消費電流量とソースを分析し、すべての燃料使用量を電気に置き換えた場合の燃料需要を算出した。
 これはかなり挑戦的なステップである – それは、道路上のすべての車が電気になり、家庭や産業は完全に電気加熱と冷却システムに変換することを想定することになる。しかしジェイコブソンは、彼らの計算は既存の技術を統合したものに基づいており、エネルギー節約が重要であろうと述べた。

「我々はすべての50の州全体でこの作業をしたとき、2050年までに総末端使用電力需要において39%の減少を見た。」とジェイコブソンは言った。「その約6%ポイントは、インフラへの効率改善を通して得られる。しかし、大部分は電流源と燃焼エネルギーの使用を電気で置換した結果なのだ。」

 次のステップでは、新しい電力網に電力を供給する方法を見出すことに集中した。研究者達は、各州で利用できる再生可能エネルギー – 風力、太陽光、地熱、水力、および少量の潮力と波力 – に絞って、各州の新たな電力需要を満たすべく会議において焦点を当てた。

 彼らは各州の太陽光量を分析し、南向きで影のない屋根がどれくらいあるか測り、太陽電池パネルの設置量を定めた。そして風力地図を開発し相談して、地元の洋上風力タービンが選択肢となるかどうかを決定した。地熱エネルギーは、13の州に限って合理的なコストで利用可能であった。計画は、新しい水力発電ダムについてはほとんど考慮しないが、既存のダムの効率を向上させることでエネルギー収益があると説明する。

 報告書は、州ごとに個別のロードマップを、2030年までに80%の、そして2050年までに完全な移行を達成するレイアウトを作成した。いくつかの州は、すでに自分の設定した道を歩んでいると述べた。例えばワシントン州は、その現在の電力の70%以上が既存の水力発電源から来ているという事実のおかげで、比較的迅速に完全な再生可能エネルギーへの切り替えを行うことができている。もしワシントン州が100%電化されたら、風力や太陽光が残りの
大部分を埋めることができるので、それらは州の約35%の万能電力に変換することになる。

 アイオワ州とサウスダコタ州もまた、すでに風力発電からその電力の30%近くを生成しているので有利な位置にある。ニューヨーク州の後に、ジェイコブソンにとって第2の単一州である再生可能エネルギーへのロードマップの焦点だったカリフォルニア州は、すでに彼のグループの提案のいくつかを採用し、2030年までに再生可能エネルギーによって60%電化することを計画していた。

 その計画は、どの州の土地のたった0.5%ですら、ソーラーパネルや風力タービンでカバーされていることを呼びかけている。変換の先行投資コストはかなりのものになるが、風と日光は無料なのだ。だから、時間の経過とともに広がる全体的なコストは、化石燃料のインフラ、保守および生産の価格とほぼ等しくなる。

「あなたが- 化石燃料の価格上昇と同様に -健康と気候コストを考慮すると、風、水と太陽は従来のシステムの半分のコストである。」とヤコブソンは言った。「また、この規模の変換は雇用を創出し、燃料価格を安定させ、公害関連の健康問題を減らし、米国からの排出量を排除するであろう。少なくともこの科学に基づくと、変換にはほとんど欠点がない。」

 ジェイコブソンは、変換が正確に彼の概説計画に従っておれば、米国の大気汚染の低減が毎年大気汚染に関連した原因で死亡する約63,000人のアメリカ人の死亡を防ぐことができると述べた。またこれは、2050年までに世界で年$3.3兆の余分なコストがかかる化石燃料から製造された温室効果ガスの、米国の排出量を排除するであろう。

[*更なる詳細については、ジェイコブソンのウェブサイトと The Solutions Project を参照するとよい。]